舞踊を通して何を獲得し、どのような未来へ進むのか。
元Noismメンバーの島地保武による新作と、Noismレパートリーを上演。

りゅーとぴあ専属舞踊団Noism（ノイズム）の研修生カンパニーNoism2は、プロをめざす10代～20代前半の若手舞踊家が所属しています。
毎年りゅーとぴあで開催する定期公演は今回で9回目を数えます。今シーズンは、Noism設立メンバーであり、現在は振付家・舞踊家として国内外で活躍する島地保武による新作を発表。同時に、金森穣振付によるNoism作品の中から山田勇気が構成したレパートリーも上演します。

新作『私を泣かせてください』

演出振付：島地保武
音楽：ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル、岡直人
衣裳：山田志麻

島地保武より

2015年に初めてNoism2に振り付けた『かさねのいろめ』から2年が経ちました。前回は中盤のシーンでヘンデルの＜オンブラ・マイ・フ＞を作中でダンサーが生演奏しましたが、今回はヘンデルの合奏協奏曲とオペラ＜リナルド＞のアリア＜私を泣かせて下さい＞を使用します。新潟に居るとなぜかヘンデルの曲を聞くようになりますが、湿度や気温など様々な条件がそうさせるのかもしれません。
今回の作品では人と魔女という2つの集団が登場します。これは、ヘンデルの魔法オペラと言われる＜アルチーナ＞と＜リナルド＞に描かれている十字軍とムスリムのエルサレムをめぐる戦いに登場する人物からアイデアを得ています。作中では、みなが自由を求めています。
自由とは。これはいつも難しく魅力的な問いだと思います。

photo : ENDO Ryu

島地保武　SHIMAJI Yasutake

ダンサー、演出振付家。1978年長野県生まれ。2004~06年Noism、2006~15年ザ・フォーサイス・カンパニー（フランクフルト）に所属しメインパートを踊る。2013年に酒井はなとのユニットAltneuを結成。2014年に 「NHKバレエの饗宴」にAltneuで出演。資生堂第七次椿会メンバーになりパフォーマンスに加えインスタレーション作品を展示。近年の作品には2015年Noism2『かさねのいろめ』、2016年愛知県芸術劇場制作での環ROYと共作共演の『ありか』、2017年谷桃子バレエ団の『Sequenza』がある。またアーツ前橋「アートの秘密」展にインスタレーション作品を出品する。

www.shimaji.jp

金森穣振付Noismレパートリー

金森穣振付によるNoism作品の中から、山田勇気が構成したレパートリーを上演します。

振付：金森穣
演出：山田勇気

出演：Noism2
西澤真耶、片山夏波、門山楓、牧野彩季、三好綾音、
岩城美桜、森加奈、森川真央、鈴木夢生

Noism2

Noismの研修生カンパニー。プロフェッショナルカンパニーであるNoism1の付属集団として2009年9月設立。プロをめざす若手の舞踊家が所属し、毎年単独公演を行うほか、Noism1との合同公演として劇的舞踊『ホフマン物語』や『中国の不思議な役人』、劇的舞踊『カルメン』、『ラ・バヤデール―幻の国』等に出演。’13年のシーズンからは専属振付家兼リハーサル監督として山田勇気を迎え、県内ツアーや新潟市内でのイベント等にも出演している。