幽霊のお能でゾクッと涼しくなる、夏の午後。

日本の四季折々をテーマにした≪能楽堂で楽しむ≫シリーズ、今回のテーマは“怪談”!
恨みを残した幽霊が登場する能「阿漕（あこぎ）」の見どころの多い後半部分を上演します。

初めて能をご覧になる方にもお楽しみいただけるよう、演能前にはトークや実演で、能の楽しみ方をご案内。
出演は能楽講座でおなじみの喜多流能楽師4人のほか、歌人の梅内美華子さんです。

能楽堂で暑さを忘れ、ひとときの涼を味わってください。

［演目］能「阿漕」（喜多流）　金子敬一郎 所演

プログラム

おはなし「能は幽霊がいっぱい！」

梅内美華子（歌人）×大島輝久（シテ方喜多流）

実演「怨霊との対決！」
実演「怖くなる！能の舞台効果」

半能「阿漕（あこぎ）」（喜多流）

　　後シテ（阿漕の亡霊）　佐々木多門
　　ワキ（旅の僧）　　　　舘田善博
　　
　　笛　　　栗林祐輔
　　小鼓　　田邊恭資
　　大鼓　　大倉慶乃助
　　太鼓　　桜井　均
　　地謡　　金子敬一郎
　　　　　　大島輝久
　　　　　　友枝真也
　　後見　　塩津圭介

能「阿漕（あこぎ）」（喜多流）　とは？

伊勢の海を訪れた旅の僧が出会った老人は、密漁の罪で殺害された漁師・阿漕(あこぎ)の亡霊でした。夜中、弔う僧の前に阿漕の霊が現れ、死後も執念を捨てきれない密漁の様子を見せます。さらに、阿漕は地獄の責め苦の恐ろしい様を見せ、苦しみながら「助けてくれ」と訴えながら海に消えていきました。
禁漁を破って殺された漁師の亡霊が罪業により死後も苦しむ姿を、能の表現で静かに、恐ろしく描いた作品です。

出演者

佐々木多門(ささきたもん)

シテ方喜多流能楽師。1972年生。盛岡市出身。喜多流能楽師・佐々木宗生の長男。喜多流宗家内弟子を経て現在、喜多流能楽師・塩津哲生に師事。ゆかりのある平泉・中尊寺能舞台にて、2001年「猩々乱」、2008年「道成寺」、2017年「翁」を披く。中尊寺薪能・仙台青葉能など東北の能楽振興に重きをおきながら、東京ほか国内外の公演に参加。重要無形文化財総合認定（能楽）。「喜桜会」「桜楽会」会主。

梅内美華子(うめないみかこ)

歌人。1970年生。八戸市出身。馬場あき子に師事。1991年、同志社大学3年生で歌壇の新人登竜門・角川短歌賞を受賞して以来、第1回現代短歌新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、第8回葛原妙子賞、第48回短歌研究賞を受賞など歌人として活躍する傍ら、国立能楽堂などでの能解説も好評。「かりん」編集委員。現代歌人協会理事。

★能楽堂で楽しむ ❝ 怪談 ❞　関連企画「こども能たいけん教室」

夏休みの思い出に、能舞台で能を体験しよう！

日時　　2024年8月24日(土)11:30～12:30
対象　　小学生 先着20名　※同伴の保護者の方は客席からご見学いただけます。
参加費　500円（要事前申込）

★詳細はこちら