名曲から生まれる「名演」への道【企画の輪郭】
performance
一度きりの鑑賞体験。その前に企画の意図や担当の思いがわかれば、公演の楽しみ方がぐっと広がるはず。作品のこと、アーティストのことを制作に携わるスタッフの目線で、企画の輪郭をなぞっていくコラムです。
今回は11月15日(日)に開催する「読売日本交響楽団」をご紹介。公演の前にぜひご一読ください。
出演
指揮:藤岡 幸夫
ヴァイオリン:高木 凜々子
管弦楽:読売日本交響楽団
名曲から生まれる「名演」への道
11月15日(日)開催「読売日本交響楽団」公演のチケットはもうお求めですか?
2023年以来となる読響公演について、このコラムでは【演奏曲目】にフォーカスしてご紹介したいと思います。
まずは前プロ、チャイコフスキー《ヴァイオリン協奏曲》です。三大ヴァイオリン協奏曲の一つに数えられるこの作品は華やかなメロディで親しまれていますが、実は感情むき出しの曲なのです。というのも約40分の演奏時間中の感情の振れ幅が大きい。文字で表すなら「優・悲・激・爆」と言った感じでしょうか。音楽に突き動かされるような感覚、駆け抜ける爽快感は、聴き終わった後のカタルシスを含め絶品です。
ソリストの髙木凜々子さんは2024年7月の「りゅーとぴあ・1コイン・コンサート」にご出演され、素晴らしい音色を聴かせてくださいました。これ以上にない配役で贈る傑作協奏曲は今年一番の聴きものかもしれません。
2023年10月9日に開催した読響公演の様子
メインはブラームス《交響曲第1番》。作曲に約20年を費やし、「ベートーヴェンの第10交響曲」とまで言われた名交響曲です。この選曲には読響の大きな特徴である厚みのあるサウンドをたっぷり味わってほしいという意図が込められています。
重厚な第1楽章、内省的で温かい第2楽章、少し寂しさ漂う第3楽章、苦悩に光差す第4楽章。洗練されたアンサンブルに加え、音の厚みも重要になるこの交響曲は、読響サウンドで聴いてこその作品と確信しました。藤岡幸夫マエストロの情熱的なタクトに導かれ、読響の真価を発揮する演奏となるでしょう。




