聴かなきゃ損!次はいつ呼べるか分からない、「ジュリアード弦楽四重奏団」による最高峰の音楽を。

performance

みなさんこんにちは。音楽企画課のおこぜです。秋が深まってくると無性にベートーヴェンやブラームスが聴きたくなる同志はいませんか?ちなみに、私の最近のお気に入りはブラームスの弦楽六重奏曲第1番です。調べてみると、この曲はブラームスが27歳の時(今の私の年齢)に作曲した作品らしく、急に親近感が湧きました。曲全体に不安と希望、ロマン、そしてたまに独特の陰鬱と倦怠感が入り混ざっている感じが沁みます・・・。

そんなことはさておき、11月1日(日)、みなさんのご予定はお決まりですか?まだ決まっていない、これを読んでいるあなた!この日は世界最高峰のクァルテットを聴くことにしてはいかがです? とはいってもチケットを買うのって勇気がいりますよね。そんなあなたを後押しする、題して「ジュリアード弦楽四重奏団のココがスゴイ!」をお贈りしますので、ご一読くださいませ♪

“ジュリアード弦楽四重奏団(JSQ)のココがすごい!” 

りゅーとぴあ室内楽シリーズNo.62 ジュリアード弦楽四重奏団

©Rachel Papo

歴史と伝統が創り出す“ジュリアード・スタイル”

ある本にこんなことが書かれていました。「弦楽四重奏団のメンバーになるということは結婚する(弦楽四重奏団という家族の家系に入る)に等しい」と。それはつまり、演奏活動が単なる職業の選択ではなく、生き方の選択である、ということ。そして弦楽四重奏団として活動するには演奏技術だけでなく、メンバーと長い時間を共にするための人間的資質、そして外部との交渉術も要するといいます。弦楽四重奏団として活動していくには途方もない努力と献身が必要なのだそうです。

JSQは1946年の結成から今年でなんと80年。最近では惜しまれつつも活動に終止符を打つ世界的な弦楽四重奏団もある中で、メンバーが変わっても存続するのはその精神・美学が受け継がれているからこそ。彼らが数多残した伝説の録音は後の演奏家たちの“お手本”として重宝されています。やみつきになる重厚で切れ味の鋭い音色。人が変わってもサウンドは変わらない。しかし革新を追い求める貪欲な姿勢。作曲家マーラーはこう言いました。「伝統とは、灰を守ることではなく、炎を受け継ぐことである」と。これをまさに不屈の精神で体現してみせるのが天下のジュリアードなのです。

©Rachel Papo

まるでNASA!世界トップレベルの“精密さ”と“最先端”

精密で最先端で妥協を許さず、常に挑戦する姿勢を忘れない。JSQはクラシック界におけるNASA(アメリカ航空宇宙局)のような存在!その超絶ストイックな演奏は私たち聴く人の注意力をしっかり掴んで放すことがありません。彼らは3年前(2023年)にりゅーとぴあで演奏しているのですが、演奏を聴いたスタッフの何人かは「宇宙」を感じたといっていました。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲(第13番と大フーガ)を披露した当公演。お客様からも「鳥肌ものだった」「息をのむような演奏だった」など、感動の声をお寄せいただきました。ベートーヴェンが生涯書き続けた弦楽四重奏というジャンル。その複雑で巧緻な形式を保ちながらも、信じられないほど豊穣に柔軟に展開する彼らの演奏は、一つの模範解答ともいえる説得力がありました。JSQが奏でるベートーヴェンを聴くと、宇宙のような「無限」空間へと身体が移動して、人間の限界を突破するような感覚になれるのです。今回のコンサートで披露する最晩年の弦楽四重奏曲「第16番」も必聴です。

 

JSQの魅力は伝わりましたか? 最後に今回のプログラムに関するちょっとしたお話を。ベートーヴェン弦楽四重奏曲「第16番」の終楽章では、楽譜の冒頭に「ようやくついた決心(Der schwer gefaßte Entschluß)」という言葉が記されています。途中にも「そうでなければならないか?(Muss es sein?)」「そうでなければならない!(Es muss sein!)」と書かれているのですが、その意味については明らかになっておらず多くの憶測を呼んでいます。哲学的な問いと考える説もあれば、作曲の方向性と捉える説も。しかし、今日一番濃厚な説によると、ベートーヴェンが作曲した別の曲の楽譜の貸し借りを巡る金銭的なやりとりで交わされた言葉ともいわれています。意外と日常生活のメモを記しただけだっただけかもしれません(笑) 

©Rachel Papo

さあ、ベートーヴェンの楽曲に関する謎は深まりますが、これだけは確かです。「チケットを買わなければならないか?」「買わなければならない!」。さあ、チケット未購入のあなたもようやく決心がついたことでしょう!

ジュリアード弦楽四重奏団。昨今の円安ドル高、航空券の高騰で次にいつ来ていただけるものか、まったく見通しが立ちません。是非、この機会を逃さないでください!

 

11月1日(日)14時開演。りゅーとぴあコンサートホールでお待ちしております。

この記事を書いた人

音楽担当 おこぜ

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