昇龍ベートーヴェンの覇気と、円熟ブラームスの憂愁。
誰の心にも訪れる、若き情熱の日々と、穏やかな実りの時。
才人ウィグルスワースが、交響楽で人生を語ります。

ⒸBenjamin Ealovega

出演

指揮&ピアノ：ライアン・ウィグルスワース
合唱：にいがた東響コーラス
合唱指揮：辻 博之

プログラム

L.v.ベートーヴェン：ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 op.15
L.v.ベートーヴェン：カンタータ「静かな海と楽しい航海」op.112
J.ブラームス：交響曲 第3番 ヘ長調 op.90

第115回 新潟定期演奏会の聴きどころ

春秋と陰影、どちらも「富む」と表現されるのはなぜでしょう。春秋に富む青年ベートーヴェンは、未来に光を見ていた。一方、老いを目前にしたブラームスは光を過去に、あるいは今は手にあったとしても、やがて消え去るものとして見ていた。2つの視線が交錯する魅力に富んだプログラムを、才人ウィグルスワースが指揮とピアノでご案内します。

ライアン・ウィグルスワース（指揮・ピアノ）

イギリス生まれ。ライアン・ウィッグルスワースは若い世代の最も才能豊かな作曲家＝指揮者として地位を築いていている。2015年から2018年まで、マンチェスターのハレ管弦楽団の首席客演指揮者を務めたほか、イングリッシュ国立オペラ（ENO）、グラーフェネク音楽祭2018のコンポーザー・イン・レジデンスを務めた。指揮者としてはバロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを誇り、英ロイヤル・オペラでバードウィッスル作曲の「ミノタウルス」を指揮、ENOで自作の新作オペラ「冬物語」「コジ・ファン・トゥッテ」「カルメン」を指揮しているほか、ロンドン・フィル、フィルハーモニア管、バーミンガム市響、BBC響などの英国の主要なオーケストラと共演を重ねている。近年および今後の活動は、ヨーロッパ室内管、バイエルン放送響、バンベルク響、ベルゲン・フィル、コンセルトヘボウ管などへ客演する。また2019年1月からは故オリヴァー・ナッセンの後任として、英国王立音楽院の教授に就任した。

東京交響楽団

1946年東宝交響楽団として創立、1951年東京交響楽団に改称。新潟市とは準フランチャイズ契約を結び、1999年から定期演奏会や特別演奏会を開催。2014-15シーズンよりジョナサン・ノットが第3代音楽監督に就任し、桂冠指揮者に秋山和慶、ユベール・スダーン、正指揮者に飯森範親、名誉客演指揮者に大友直人を擁する。文部大臣賞、京都音楽賞大賞、毎日芸術賞、文化庁芸術作品賞、サントリー音楽賞、川崎市文化賞等を受賞。川崎市のフランチャイズオーケストラ、（公財）八王子市学園都市文化ふれあい財団とのパートナーシップ協定を結び、各地域に根ざした活動を行っている。教育面でも「こども定期演奏会」「0歳からのオーケストラ」が注目を集めている。サントリーホール、ミューザ川崎シンフォニーホール、東京オペラシティコンサートホール、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で定期的に公演を行う他、新国立劇場のレギュラーオーケストラとして毎年オペラ・バレエ公演を担当。海外公演も多く、これまでに58都市で78公演を行っている。

公式サイト：http://tokyosymphony.jp/