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りゅーとぴあ広報スタッフの「Concert Report」 Vol.2

2022年6月4日(土)開催 りゅーとぴあ・1コイン・コンサートVol.119
「奇跡のハーモニー ‟声楽アンサンブル”」

りゅーとぴあ広報スタッフの「Concert Report」 Vol.2の画像

今年で20周年!「1コイン・コンサート」発祥の地りゅーとぴあ。

 ランチタイムの1時間、1コイン(500円)という破格の料金で、質の高いコンサートを気軽にお楽しみいただく「1コイン・コンサート」。全国に先駆けて当館が2002年に始めたものです。ネーミングの面白さも相まってその形式が評判を呼び、日本中のホールに広がりました。当初は「3年続けば良いかな…」と職員の誰もが考えていましたが、まさか20年も続くとは、さらには全国に波及するとは夢にも思いませんでした。

 そんなりゅーとぴあ名物の「1コイン・コンサート」も、2022年のシリーズがスタート!初回は5月13日(金)開催のオルガンでしたが、今回は6月4日(土)に行われた「奇跡のハーモニー‟声楽アンサンブル“」の模様をお届けします。

クラシック3作品では「音の調和の極致」を堪能

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『ハレルヤ』

 通算119回目となった今回は、史上最多9名(歌手8名+ピアニスト)のアーティストが登場。実にゴージャスな公演となりました。出演は「東混ゾリステン」。日本を代表する合唱団「東京混声合唱団」のメンバーによる声楽アンサンブルです。

 最初にお届けしたのは、クラシックから3曲。ヘンデルの『ハレルヤ』、モーツァルトの『アヴェ・ヴェルム・コルプス』、バッハの『主よ、人の望みの喜びよ』。約300年前から人々の心に慰めを与え続けてきた音楽と、天上的な美しさに満ちたハーモニー。新型コロナ禍で何かとストレスの多い毎日ですが、目から耳からそして皮膚からと身体全体が音楽に包まれて、最高のヒーリング・ミュージックとなりました。

コロナ禍ならでは!‟奇跡のハーモニー”を生むための工夫

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前日リハーサルの模様

 この‟奇跡のハーモニー‟を生むために、今のご時世ならではの工夫がありました。前日リハーサルを見学した際、最初は客席向かって左側から「ソプラノ、アルト、テノール、バス」と通常配置(上記写真の通り)で歌っていました。しかしコロナ禍におけるマスク無しでの本番では、メンバー1人1人の間隔を大きく取らなければなりません。この並びでは、ソプラノの高音が客席にもメンバーにも届きづらいようでした。

 そこで急遽ソプラノの2人を中央に配し、テノール、ソプラノ、アルト、バスと変則配置を試すことに。これが功を奏し、ソプラノ2人が正面を向くことで高音が客席へと届きやすくなり、さらにはピアノの大屋根からの「返し音」効果によりメンバー同士も高音が聴きやすくなりました。名演の裏では、コロナ禍ならではのこんな工夫があったのです。

 (ちなみにこの2年間、東京混声合唱団ではマスクを着用しての本番が続きました。ようやく今年5月から、徐々にマスク無しでの公演が再開されたとのこと。りゅーとぴあ・コンサートホールの広い舞台により、久しぶりにマスク無しで思い切り歌うことができ、メンバーの皆様さんも感慨深そうでした。)

日本の歌の魅力と美しさを再認識

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『瀬戸の花嫁』

 続いては日本の歌を3曲。『ゴンドラの唄』『瀬戸の花嫁』『翼をください』。広く愛唱されている日本歌曲や歌謡曲が、「東混ゾリステン」メンバーの洗練された声で歌われると、西洋の芸術歌曲と同じ価値や魅力を持っていることに気づかされます。往年のファンは美しく蘇った歌に懐かしさを覚えたでしょうし、初めての方は全く新しい魅力を感じたのではないでしょうか。

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『あずさ2号』 

 そしてこの日一番の盛り上がりを見せたのは、狩人の『あずさ2号』。テノールの男性2人がマイクを持ち、一人ずつおもむろに舞台前方へ。心にしみいる歌詞を、一音一音しっかりと発音し、レガート(なめらか)にそれは美しく歌い上げました。

 さらに狩人の真骨頂と言えば、ゾクゾクするほどのハモり。東混ゾリステンが誇るテノール2人が、これ以上ない完璧なハモりを披露!おまけにバックコーラス6名の「ワワワワ~」もさすが圧巻の声量で、「さよならは~」からのBメロと「8時ちょうどの~」からのサビでは、鳥肌が止まりませんでした。

まるでパレード!子どもも大人も大満足

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『ライオンは眠っている』いろんな動物の鳴き声が聴こえてきました 

 ラストは外国の楽しい歌を特集。『星に願いを』『幸せなら手をたたこう』『ライオンは眠っている』『ジッパ・ディー・ドゥー・ダー』を披露。土曜日開催でお子様の姿も見られ、まるでテーマパークでショーやパレードを見ているかのように、小さな目を輝かせていました。

アーティスト・インタビュー/和田友子さん(ソプラノ)

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和田友子さん(中央/赤色のドレスの方) 

 終演後、ソプラノの和田友子さんに本日の感想を伺いました。

 「新潟の1コインのお客様は、とにかく温かい!楽しもうという気持ちが最初から伝わってきます。こちらのトークにもウンウンと頷いてくださり、それにも感激しました。言葉を交わしているわけではないですが、舞台と客席との間で双方向のコミュニケーションを感じました。またこの舞台に帰って来られるように、今後も精進を重ねます!」と嬉しそうに語ってくれました。

 ご来場いただいた方は、人間の声の美しさと歌の素晴らしさを存分にお楽しみいただけたかと思います。こんな素敵な体験がたった500円で出来てしまう、りゅーとぴあの「1コイン・コンサート」。次回は7月5日(火)11:30から、当館の準フランチャイズオーケストラ「東京交響楽団」第1ヴァイオリン奏者の土屋杏子さんによる、「華麗な技巧‟ヴァイオリン“」をお届けします。

 ぜひりゅーとぴあへ足を運びください!

【広報スタッフ Nより】

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