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壮絶なストーリー!ドラマティックな母子の絆『春の能楽鑑賞会』

5月9日は母の日ですね。日頃の感謝を伝える絶好の機会に、実際に気持ちを表現する方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本の伝統芸能の1つ、能の作品のなかで母が子を想う気持ちが強く出ている作品「海士(あま)」。5月15日(土)開催 『春の能楽鑑賞会』 の中で上演されるこの演目を知ったら、きっと「母」の存在を愛おしく思うでしょう!いったいどんな作品なのか、りゅーとぴあ演劇企画課のМさんに本公演の魅力を伺いました。

 

Мさん:こんにちは!りゅーとぴあ事業企画部のМと申します。よろしくお願いします!

 子のために命をかけた母の強い愛情が描かれている作品

 
―『春の能楽鑑賞会』で上演する「海士」は、どんな物語ですか?

 
Мさん:ある身分の高い男性(藤原氏)と、主人公である海士の間に生まれた子を世継ぎにするために、海士は大変危険のあるミッション「海中の龍神から宝を取り戻す」を遂行します。
そのために、なんと海士は自分の乳房の下を切って、その中に宝を押し込めて戻るという場面があります。

 
―ええっ?!命がけのミッションですね。その強い愛情を表現するのが難しそうです…
 

Мさん:この「海士」という作品は、謡どころや舞どころが通常の能の作品に比べて多く、演者さんにとっては大変難しい作品です。
実は、今回の主役をつとめるシテ方の山階彌右衛門さんは、能を大成させた観阿弥・世阿弥の流れを汲む観世ご出身のご子孫です。難しい作品ですが、大変人気のある演目でもあり、「この新潟の地で頑張って演じる!」と山階さんも意気込みを語っていますので、大変楽しみです!

観阿弥・世阿弥の子孫 山階彌右衛門が挑戦!難易度MAXな演目

 

壮絶なストーリー!ドラマティックな母子の絆『春の能楽鑑賞会』の画像
撮影:前島吉裕

 
―やっぱり「能」ってどうやって楽しめばいいのかわからない!という方も多いと思います。

 
Мさん:お能と聞くと、ちょっと厳格で堅苦しいイメージがあると思いますが、最初は特に何も考えず、五感でまず雰囲気を楽しんでみるのもいいかもしれません。
まず能楽堂に入った時に味わえるひのきの香りのシャワーを浴び、スピリチュアルな雰囲気を味わえる能楽堂の作りや、視覚的にも豪華絢爛な装束や優雅な舞を見て、聴覚を刺激するお囃子の音を楽しんでいただきたいと思います。


―作品だけでなく、五感で能楽堂という空間を楽しむ。趣があって素敵ですね。

 
Мさん:ちなみに、今回は「子方」と呼ばれる子役も出るので、可愛らしい姿を見るのも楽しみの一つですね。
また、当日ご来場のお客様にパンフレットをお配りしているのですが、そこにあらすじや詞章(台本)も載っているので開演の前に少し読んでいただくと分かりやすいと思います。
 

能舞台に子方(子役)も出演!五感を使って能を楽しもう

 


―それでは、最後にメッセージをお願いします!

 
Мさん:新潟県は、佐渡に世阿弥が流罪となった地という事もあり、お能がとても盛んな地域です。また、身近にりゅーとぴあ能楽堂もあるので皆様に是非この空間を体験していただきたいと思います。
一瞬にして異世界を体感できます。ぜひご家族で能楽堂に足を運んでみてください!

こちらの文章は5月7日(金)FM-NIIGATA「Life is Wonderland」出演時の放送を元に作成をしています。

 

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