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児童文学の隠れた名作に挑戦! この夏、APRICOTが見せる新境地

児童文学の隠れた名作に挑戦! この夏、APRICOTが見せる新境地の画像
左から、髙橋侑衣莉さん、早川杏さん、伊藤琳さん

7月17日に令和初の芥川賞&直木賞が発表され話題となっていますが、りゅーとぴあのキッズ劇団・APRICOTが今年挑戦するのは、アメリカの文学賞“フェニックス賞”受賞作品。2012年、名誉ある賞に輝いた不朽の名作『リフカの旅』がこの夏、子どもたちの瑞々しい演技によって舞台上に立ち上がります。APRICOTにとって新境地への挑戦となる本作。その見どころや舞台への意気込みを、3人のメンバーから教えてもらいます。

演劇部門芸術監督・笹部博司の心をつかんだ、児童文学の名作

 

―自己紹介をお願いします!

早川さん:こんにちは。リフカ役の早川杏です。
伊藤さん:リフカ役・カヴァ―キャストの伊藤琳です。
髙橋さん:トヴァ役の髙橋侑衣莉です。

 

―APRICOTについて教えてください。

伊藤さん:APRICOTは、2001年に正式にスタートしたりゅーとぴあの子どもの劇団です。今は小学4年生から高校生まで約60人の子どもたちが在籍して、専門の先生による週3回のレッスンを受けながら、年2回、夏と春に舞台を創って発表しています。

 

―今年の夏季公演の題材に選んだのは、「リフカの旅」という作品なんですね。APRICOTは「誰もが知る物語」を上演するイメージがありますが、今回は初めて聞く作品です。

髙橋さん:これまでAPRICOTの夏公演では、いわゆる“世界の名作”を上演してきました。「赤毛のアン」「小公女」「星の王子様」など。昨年の「ハイジ」もそうですね!「リフカの旅」はアメリカのベストセラー作家、カレン・ヘスさんが執筆した物語で、現地の児童文学賞「フェニックス賞」を受賞している作品です。今回のように、原作者の方が現存する作品を上演することは、とっても珍しいです。

早川さん:脚本担当の笹部博司監督が「リフカの旅」を読んですぐ、『絶対APRICOTで上演したい!』と思ったそうです。原作者の方も翻訳の方も舞台化をこころよく受け入れてくださって、今回の上演につながりました。

 

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リフカ役の早川杏さん

 

―数多くの演劇作品を手掛けてきた笹部監督が、『絶対APRICOTで上演したい』と思った物語とは…!どんなお話か気になります!

早川さん:実は、原作者カレン・ヘスさんの大おばの実体験を元に描かれた物語なんです。舞台は今からちょうど100年前、ロシア革命直後のウクライナから始まります。

伊藤さん:ユダヤ人のリフカとその家族は、迫害から逃れるために自由の国・アメリカを目指して旅立ちますが、リフカだけが旅の途中で病気にかかり、一人取り残されてしまいます。

髙橋さん:12歳の少女リフカは、たった一人でアメリカを目指すことになりますが、持ち前の明るさと賢さでいくつもの苦難を乗り越えていきます。そのアメリカ入国までの困難や不安、そして夢や喜びを、故郷に残った従妹・トヴァに宛てた手紙でつづる物語です。

 

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トヴァ役の髙橋侑衣莉さん

実話を元にした作品をどう表現するか。音楽&演技&ステージングに注目!

 

―100年前の実話とは驚きです。早川さんが主人公リフカ、髙橋さんが従妹のトヴァ、そして伊藤さんが主人公のカヴァ―キャストですね。演じる上で気を付けていることや大切にしていることはありますか?

早川さん:リフカ役に決まった頃、笹部さんに『(早川)杏ちゃんがどれだけリフカを愛せるかだよ』と言われました。リフカという人物を作るのではなく、私がリフカだったらどう思うだろう?どう感じるだろう?という気持ちを大切にしています。リフカの心に寄り添うことが、笹部さんのおっしゃる、リフカに対する愛なのかなと思っています。

髙橋さん:私が演じる上で気を付けていることは、トヴァの心情や置かれている状況、リフカへの思いをふまえて台詞を言うことです。稽古では同じことを繰り返すのではなく、毎回毎回新しい気持ちで演じるようにしています。自宅では、トヴァのことを深く知るために、何度も台本を読んでいます!

伊藤さん:私はアンサンブルで出演しながら、リフカ役のカヴァ―キャストも担当しています。カヴァ―キャストというのは、緊急事態に備えていつでも代役ができるように準備する人のことです。セリフはもちろん、歌や動きも覚えて、杏ちゃんと一緒に頑張っています!覚えることが2倍あるので大変ですが、その分やりがいがありますね。

 

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リフカ役・カヴァ―キャストの伊藤琳さん

 

―あらためて、本作の見どころを教えてください。

髙橋さん:今回は、ステージングに元Noismメンバーの青木尚哉さんが入ってくれているので、いつもとは違ったAPRICOTのステージになると思います!今回は、これまでの公演で使ったことのないもの使い、それがシーンによって変化することでリフカの世界を表現しています。舞台上も、いつもとは大きく変わっているので、そこも見ていただきたいです。

伊藤さん:目の前にやってくる困難を乗り越えるリフカの強さ、賢さ、家族との絆なども見どころです。コーラスも頑張っているので注目してください!

早川さん:例年に増して歌のシーンが多く、音楽が鳴っていない時間がほとんどないくらいです。素敵な曲ばかりなので、ぜひ歌詞にも注目しながら楽しんでほしいですね。

 

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―最後に一言ずつメッセージをお願いします!

髙橋さん:「リフカの旅」は4歳以上から入場できます。小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで、ご家族そろってお楽しみいただける公演です!

早川さん:リフカの生きる姿は、たくさんの人を励まして、勇気づけてくれます。そんな原作の魅力を、私たちのセリフや歌で皆さんの心にお届けできるように頑張ります!

伊藤さん:ぜひ観に来てください!

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