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ジュニアオーケストラのお二人に話を聞きました

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―― よろしくお願いします。まずは担当楽器とお名前を教えてください。

大竹 ヴァイオリンを弾いています。大竹花奈(おおたけかな)です。高校2年生です。

齋藤 ヴィオラを弾いています。齋藤みのり(さいとうみのり)です。私も高校2年生です。

―― お二人とも、いつから楽器をやっているのですか?

大竹 私は小4からです。りゅーとぴあで毎春行われている「スプリングコンサート」に母が連れていってくれて、オーケストラの迫力に圧倒されて入団を決めました。楽器をヴァイオリンにしたきっかけは、周りの友だちでヴァイオリンをやっていた人がいて、かっこいいなと思って。

齋藤 私は小5から始めました。もともとヴァイオリンに憧れていて、最初に手にしたのもヴァイオリン。でも、その時は他の楽器を知らなかったんです。上の合奏に入ってからはいろいろな楽器を演奏できるようになりたいと思い、ヴィオラに挑戦してみました。

―― 高2までジュニオケを続けるのは大変でしたか。

齋藤 ジュニオケに入ってクラシック音楽を聴くようになったら、合奏教室が毎回楽しくなりました。いろんな楽器の音に囲まれていると感じるだけで幸せです。大変なこともありましたが、一緒に成長できる友だちがいたので乗り越えてこれたと思います。

大竹 基本的に土日はジュニオケの練習日なので、勉強の時間も、学校の友だちと遊ぶ時間もなくて大変だなと思う時もありました。でも、ジュニオケの練習に行くとそんな考えは頭からなくなって、たくさんの楽器の音色に包まれながら弾けることがとても楽しいです。学校も学年も違う仲間と毎週いろいろな話で盛り上がるのも楽しくて。なにより、日常を全て忘れて音楽にのめりこめるところが好きで、ずっと続けてこれました。

―― 大竹さんは学校の部活とも両立してきました。

大竹 書道部に入っています。忙しいですが、時間をやりくりしながらやってきました。学校のテストの前日にコンサート本番が入って泣きそうなときもありましたが(笑)、誰もが同じように大変なんですよね。みんながんばっていると思います。

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―― 改めて、新潟市ジュニアオーケストラ教室はどんな教室か教えてください。

齋藤 1980年から活動している新潟市の伝統ある青少年オーケストラで、小学4年生から高校3年生までの約110人で活動しています。オーケストラにはたくさんの種類の楽器がありますが、ほぼ全ての楽器を初心者から学ぶことができるのが新潟市の特徴です。

―― 経験者でないと入団できないジュニオケもありますからね。

大竹 むしろ経験者しか入団できない方が多いかもしれません。私たちのオケでは初心者から始めて数年後にはオーケストラ曲を演奏できるようになります。私も齋藤さんもここで初めてヴァイオリンを習いました。

今私たちはB合奏という中高生中心のオーケストラで、交響曲やいろいろな管弦楽曲を練習しています。また演奏だけでなく、高校2年生が中心となり、オーケストラ活動に必要な役割を担っています。

―― たとえばどんな役割ですか?

齋藤 私はインスペクターという役割で、団員リーダーとして事務局やトレーナーとの連絡調整や、メンバーで行う活動のまとめ役をしています。みんな違う学校で、部活や塾や習い事などもあり忙しい人が多いのですが、効率よく練習できるよう出欠を事前に確認することがとても大切です。

―― ほう・れん・そうの力が問われますね。大竹さんの役割は?

大竹 私はライブラリアンをしています。全員の楽譜を準備したり、管理する役割です。パート毎に違う楽譜を作成したり、練習曲に合わせてみんなに配布したりと、たくさんあるオーケストラ曲の管理はとても大変な仕事です。

せっかく作成した楽譜のページ順が間違っていたり、たくさんの紙を糊付けするとズレてしまったり、苦労が耐えない分、工夫も必要なんです。

―― 長年放置されていた楽譜の山を、ある日突然ライブラリアンのみんなが整理してくれたと聞きました。

大竹 一緒にがんばりました!

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―― オーケストラの楽しさ・魅力はどんなところでしょう。

大竹 様々な音色に体全体が包まれてその中に自分の音がすっと入っていく瞬間が大好きです。曲によって弾き方を滑らかにしたりガツガツ力強く弾いたりと、キャラクターを自分で作って日常では表現できない感情や思いを音にして外に出せることがオーケストラならではの魅力だと思います。また、複数の楽器とタイミングを合わせるのに視野を広くして演奏することも楽しいです。

齋藤 聴くことに関していうと、音数の多さは魅力です。分奏といって弦楽器だけやヴァイオリンだけの練習もあるのですが、その練習をした後、管、打楽器も入って全員で合奏すると今まで聴こえていなかった音が聴こえるので、曲ができあがっていく感動は大きいです。

大竹 聴くだけではなくオーケストラって弾いている人の動きを見るのも発見があって楽しいですよ。音楽は言葉がないから、演奏する人がイメージを持つことがとても大切。そのイメージが体の動きにも出て、見ていて伝わってくるものがあります。

―― 大竹さんは次の演奏会でコンサートマスターを務める曲もあり、団員やお客様に見られることも意識していますね。さて、ジュニアオーケストラ教室第36回演奏会について教えてください。

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齋藤 ジュニアオーケストラ教室は年に3回の演奏会を行っています。3月に合唱団、邦楽合奏教室と一緒に出演する「スプリングコンサート」、12月のクリスマスコンサート、そして9月に開催する第36回演奏会はオーケストラ教室だけで約2時間たっぷりと演奏するので、もっとも気合が入るコンサートです。

―― 見どころ、聴きどころは。

大竹 ショスタコーヴィチの2曲は少し現代の作曲家なのでポップな感じがします。チャイコフスキーの交響曲第5番(以下チャイ5)とガラッと違う曲調なので、練習で作り上げてきたショスタコーヴィチならではの軽快で遊び心の詰まった音を聴いていただきたいです。

チャイ5は聴くと胸がきゅんとなるようなメロディーや、ハモりがたくさんあります。悲しかったり、楽しかったり、時にはモヤモヤとよくわからない感情を団員が曲から感じて、それを音にします。また、自主練などで技術的に難しいところを教えあって弾けるようになったところも聴いていただきたいです。

―― 技術的に相当難しいでしょう、チャイ5。

齋藤 まず普通に弾けるようになるのが大変です。弾く人を欺くというか、「なんでこんな演奏をさせるの?!」というところがたくさんあります。

でも、チャイ5は団員みんなの憧れでしたし、私にとっても啓示的な曲で。実は昨年末に見た夢の中で、指揮者の方が「今年はチャイ5をやるぞ!」と言ったのです。

―― 正夢になりましたね。

齋藤 はい。夢には続きがあって、指揮者が「チャイ5はやるけれど四楽章は難しいから三楽章までしかやらないよ」と言いました(笑)。その部分は正夢ではありません。演奏会当日は四楽章まできっちり演奏します。

 

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―― 最後にHPをご覧の皆さんにメッセージをお願いします。まずは齋藤さんから。

齋藤 9月の演奏会は年に1回、大曲を演奏できる貴重な機会なので、ぜひ聴きにきていただきたいです。まだ暑さが残る9月に北国ロシアの曲を聴いてリフレッシュしてもらえたらと思います。素敵な音楽と時間をお届けするので音楽好きな方もそうでない方も気軽にりゅーとぴあにご来場ください!

大竹 今年の春から、私たちは日常生活のすべてを演奏会のために注いできました。その集大成となるコンサートに大勢のお客様に来ていただき、一人でも多くの方にオーケストラの良さ、音楽の良さ、そして新潟市ジュニアオーケストラならではの若さ溢れるエネルギッシュな演奏をお届けできるように全力を尽くします。

私たちの一学年上、高校三年生の卒団生にとっては最後のステージになります。今まで多くを教えていただき、また楽しくジュニオケを続けていける雰囲気を作ってくださった先輩方に、感謝を込めて演奏したいと思います。

―― ありがとうございました。

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