りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピア シリーズ






ハンガリー・ギュラ

みなさんはハンガリーのギュラという都市を知っていますか?風光明媚なリゾート都市。首都ブダペストのヨーロッパの古き良き時代をそのまま残したような景観とは違い、まるでおとぎの国のよう。石造りやレンガを使ったクリーム色の壁に茶色の屋根。町には川が流れ、その川沿いにはオープンテラスが広がりとてものどかな町です。そこで行われたシェイクスピアフェスティバルの模様をご紹介いたします。


7/10

新潟からドイツ・フランクフルト経由でハンガリー・ブタペストへ到着。そこで1泊し、いざフェスティバルの行われるギュラへ。どこまでもまっすぐ続く道、左右にはひまわり畑やとうもろこし畑の広がる田園風景。照りつける太陽の中走ること3時間、ギュラへ到着。日本公演担当のロベルトさんとともに、街並みを見つつエルケル・フェレンク・カルチャーセンター内の劇場下見と今回のフェスティバル事務局へごあいさつに。通りの両側には植木やプランターが並び、広場には噴水があり・・・。日本とは全く違った涼のとり方をするんですね。日本では打ち水、風鈴が夏の涼の取り方が代表的。ですがここギュラではまず川が中心あり、水の造詣といいましょうか水の形を楽しみ、水で遊び、そこでふれあいが生まれる。道沿いの木陰にはベンチがあり、誰もが涼しみ休める場所がある。水が町の風景の一つを彩り、人々に癒しを与えていました。

さて、劇場の下見。劇場はそんな街並みとは打って変わってコンクリートの建物(とても歴史は古いのですが)で、明り取りの窓がたくさんありました。この日公演を行うリトアニア、メノ・フォータスの「マクベス」のリハーサルをしていました。休憩中に舞台を拝見したのですが、広い劇場内の空気感にとても歴史を感じました。日本と違うのは全席足元に空気溝があること、そして一面が真っ赤。赤は興奮させる色として、あまり日本の劇場では見ないのですがあえての赤。遥か昔からとてもパワフルでダイナミックな舞台が行われてきたのでしょう。劇場の歴史に思いを馳せ、明後日のステージは新たな歴史の一ページを刻むのだと心に残し、劇場を後にしました。

20:00、ようやく日差しも落ち着いた頃、下見した劇場で行われる「マクベス」の観劇。シェイクスピアの4大悲劇の中の一つ。世界を回るカンパニーで何度も同じ作品に取り組んでいるというリトアニアの演劇でしたが、言葉が通じなくとも演技でわかるような演出方法。コメディタッチのところもあり、俳優の動きの身軽さ、小道具の使い方、日本にはない表現方法でとても貴重な体験をしました。芝居の余韻を楽しみつつ、ホテルへと帰って行きました。


7/11 仕込

ギュラ滞在2日目。朝から劇場の仕込。キャストスタッフともに意気揚々と劇場へ。まずは、劇場スタッフとカンパニースタッフの紹介と段取りを確認し、各自準備へ。キャストの男性陣は舞台づくり、女性陣は小道具の組み立てと衣裳、メイクルームの準備に。


舞台づくり 衣裳ルーム準備 メイクルーム準備

18:00には仕込も終了。ホテルに戻りしばしの休憩。そしてキャッスルステージにて20:30からクロアチア・バレエ団「ハムレット」を観劇。ギュラではお城で演劇やダンスが出来るのです。お城というよりは砦のような佇まい、一面レンガ造り。壁には当時撃ち込まれた大砲の弾がそのまま残っているお城です。作品はストーリーが有名なので、バレエにしてはストーリー性が強くまるで言葉のない演劇を見ているようでした。 見上げれば空には星が。夢中になっていたので、いつの間にか夜の帳がおりていました。


7/12 リハーサル・本番

いよいよ本番、そしてシェイクスピアフェスティバル最後の日。お昼頃から劇場入し、14:00からリハーサル、そして16:30からいよいよ本番の準備が始まりました。劇場の入り口にはりゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズの旗が下ろされ、ゆっくりとりゅーとぴあ色に染められていく劇場。この日の最高気温は38度。エアコンの効かない劇場で静かに時が過ぎていきます。メイクルームでは、言霊たちの白塗りが、セリフ確認やストレッチをするキャストの姿が。衣裳を身にまとうとそこには普段の気さくさのない、高貴な色をまとった役者が現れました。ギュラという場所の空気をまとい、日本とはまた違うなんとも言えないオーラが現れています。

さあ、開場です。扉が開くのを今かいまかと待ち構えていたお客様がチケットを片手にどんどん劇場内へ。この街では珍しい日本人がどんな演劇をするのか、お客様の顔には興奮と興味の色が映り期待しているのが伝わります。20:30、静に幕が開いたのでした。 公演は大成功。場内に響き渡る波のような暖かい拍手に包まれ、ヨーロッパツアー最初の都市ハンガリー・ギュラでの公演が終わりました。

 


ハンガリー公演を終えて

盛況に終わった「冬物語」ハンガリー公演。
その盛況覚めやらぬハンガリーより、キャスト陣からメッセージが届きました。
下の各キャスト陣をクリックするとメッセージ映像がご覧いただけます。
栗田 芳宏 河内 大和 山賀 晴代 荒井 和真