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遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演

観世流能楽師・山階彌右衛門(やましな やえもん)さんが、BSNラジオの人気番組「四畳半スタジオ」に出演しました!番組パーソナリティの遠藤麻理さんと山階先生は、今年7月にりゅーとぴあ能楽堂で開催した『遠藤麻理の能楽入門「お能で美しく?」』で共演。久々のお二人の会話は…?

この文章は11月10日(水)13:40頃から放送されたBSNラジオ「四畳半スタジオ」の会話をもとに作成・編集しています。実際のラジオ放送は、ラジオアプリ「Radiko」からも視聴できます。ぜひ、お二人の楽しい会話を聞いてみてください!(タイムフリーで視聴可能な期間は、放送日より1週間以内です。)

遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演の画像

スッと綺麗に立つ練習を続けております!(遠藤さん)

 

遠藤さん:師匠~!ご無沙汰しております。ダメダメ弟子の遠藤です~。

山階先生:とんでもないです。本当に立派なお舞台でしたよ。

遠藤さん:7月にりゅーとぴあで開催されました能楽講座の企画で、山階先生に一日、弟子入りをさせていただきました。でも、出来の悪い子ほどかわいいっていいますもんね。笑

山階先生:いえいえとても筋がよろしくて、開口のよろしい発声、きれいなお声でしたよ。やはりプロフェッショナルだなと私も思いました。

遠藤さん:ありがとうございます。(山階さんは)本当に優しいですよね。あれから片膝座りから上に、スッときれいに立つ練習を続けております!

山階先生:そうですか!それはもうぜひ続けていただきたいと思います。

遠藤さん:上手にできるようになったらまたよろしくお願いします。笑

山階先生:はい、わかりました!

遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演の画像
2021年7月「遠藤麻理の能楽入門」より

世阿弥の子孫の私にとって新潟県は特別(山階先生)

遠藤さん:さて、山階先生はあの、観阿弥・世阿弥の子孫なんですよね。

山階先生:そうですね。観阿弥が26代前で、世阿弥が25代前の先祖になります。

遠藤さん:新潟には思い出もあるのではないでしょうか?

山階先生:世阿弥が佐渡島に流されたときに、佐渡の方々に大変親切にしていただいたという記録が残っておりますので、私共やはり子孫としても新潟県は特別な存在になっております。

遠藤さん:私がお能を好きになったきっかけも佐渡の薪能だったのですが、りゅーとぴあ能楽堂も本当にすばらしい舞台ですよね。

山階先生:そうですね。本当に良い舞台だと思います。

遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演の画像
2021年7月「遠藤麻理の能楽入門」より

コロナ禍で苦しんでいる方々を勇気づけたいという想い

遠藤さん:そして山階先生、12月にりゅーとぴあ能楽堂で開催される【日本全国能楽キャラバン!】観世流特別公演~安宅~にご出演されるんですよね。

山階先生:はい、そうです。

この【日本全国能楽キャラバン!】は、日本全国でお能の人気曲や名曲、そして大掛かりなセットや大人数の出演者で上演が難しい演目を全国で上演して、今コロナで苦しんでいる方々を勇気づけたいという企画になっております。

遠藤さん:安宅、りゅーとぴあで17年ぶりと伺いました。

山階先生:そうですね。17年前は私の兄である観世流家元の観世清和が弁慶を演じさせていただきました。しかし、非常に大掛かりなお能ということで、その後りゅーとぴあで上演する機会がなかったんですが、この度上演することとなりました。

遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演の画像
能「安宅」 撮影:前島吉裕

ダイナミックで目が離せない!安宅の関でのスリル満点な押し問答

遠藤さん:見どころを教えてください。

山階先生:平家を滅ぼした源義経が、兄・頼朝と不仲になりまして追われる身となってしまいます。京都から北國街道を通って、今の石川県あたりになります「安宅」という関所のところで止められてしまいます。そこを守っている富樫という侍と「通せ」「通さない」という押し問答をしていきます。

遠藤さん:お能といいますと、1人、2人というイメージがありますが、大人数で今回舞台に上がるんですよね。

山階先生:そうです。通常、シテという主役1人という場合が多いのですが、安宅では義経・弁慶一行全部で12人おります。遠藤さんも能楽堂の舞台に上がった時を思い出していただくと、約6メートル四方の狭い空間に12人が右に左にと活躍するのは、非常に大変だと思われるのではないでしょうか。

遠藤さん:…ちょっと想像がつかないですよね。

山階先生:非常にダイナミックな場面になります。

それからこの能「安宅」では、「勧進帳」という言葉がでてきます。歌舞伎の「勧進帳」という演目を市川海老蔵さんなどが演じたことを耳になさったこともあるかと思いますが、それと同じです。

この勧進帳は、お寺を建てるために寄付を募る巻物のことで、これを弁慶が読む場面があります。これは私が一人でこの巻物を読むのですが、だいたい7~8分、独吟といいますが、一人でずっと謡うというのが見どころの1つになっております。

遠藤さん:うわ~。私は嫉妬にまみれる葵の上とか、女性のどろっどろした部分を描くお能が好きなんですけれども、今回はまた別の、お能の良いところが観られそうですね!

山階先生:はい、12人が一糸乱れぬ動きをしたり、本当にスカッとした舞が見どころになると思います。

遠藤さん:楽しみにしています~!

遠藤麻理さんのお師匠さま!観世流能楽師・山階彌右衛門さんが「四畳半スタジオ」に出演の画像
能「安宅」 撮影:前島吉裕

 

遠藤さん:山階先生、最後にリスナーの皆さんに一言お願いします。

山階先生:これだけの大掛かりな舞台というのは、次は何年後にできるのか分かりません。ぜひ皆さん、能楽堂にお越しいただきたいと思います。

 

【日本全国 能楽キャラバン!】「観世流特別公演 ~安宅~」

日時:2021年12月19日(日)13:00開演
会場:りゅーとぴあ 能楽堂
料金:S席 : 7,000円 A席 : 6,000円 B席 : 4,000円 U25(B席) : 2,000円
  【能楽キャラバン(観世・宝生)セット券】S席 11,000円 A席 9,500円

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