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Special interview 谷 昂登(後編)―各々の国の文化がつながる、“踊る”プログラム

「ひとつのことに集中するのは好きで、とことんハマるタイプです。音楽には答えがないので、のめり込むことが出来ます。小さい頃からテレビなどでも知っていた権威のある日本音楽コンクールで、『第1位』という賞をいただけたことは光栄です。演奏活動を続けるのに責任を伴う賞であると思っています」。

Special interview 谷 昂登(後編)―各々の国の文化がつながる、“踊る”プログラムの画像

4歳、家族でスキー

“踊り”のテーマに貫かれた、心踊るプログラム。

 日本音楽コンクール第1位を手にした谷さんは、これからどんな音楽を奏でるのか。「小さい頃から、特にロシア音楽に触れてきました。今はドイツ音楽を勉強しています。それぞれの国の音楽を学ぶことで、文化の関わり合いを見出せるので、固執するより関わりをみつけながら、レパートリーを広げていきたいと思っています」とこれからの活動について意気込んだ。

 今回の新潟でのプログラムではすべて谷さん自身が選んだ珠玉のプログラムで、ブラームスが選曲されているが、ベートーヴェン~シューマンを学ぶうちにドイツ全般に興味をもつようになったという。「シューマンの影響をブラームスは受けています。ブラームスの人生の中で、初期・中期・後期にそれぞれ大切な曲があり、今回は初期・中期より曲を選び、ブラームスの全体像を掴めればと思っています。」

Special interview 谷 昂登(後編)―各々の国の文化がつながる、“踊る”プログラムの画像(c)井村重人

 今回のプログラムは、“民族的な踊り”をテーマにしている。はじめての新潟での演奏について「全ての曲に踊りの要素が含まれています。ブラームス、バルトークの曲はハンガリーの民族舞踊です。東に行きスラヴ。マズルカはポーランド、そしてペトルーシュカはロシアです。また、バルトークの『戸外にて』は、バルトークが『ペトルーシュカ』を聴いて作ったと言われています。それぞれに絡み合ったプログラムです。時代的、また地域的に違った踊りの変化に注目していただきたいです。新潟は初めてですが、素晴らしいホールと伺っていますので、そこで弾けることを楽しみにしています」。

 これからもさらなる高みを目指して登っていく、日々進化し続ける谷昂登の今をぜひ、聴いていただきたい。

 

※この文章は4月末発送のN-PACmate通信(友の会会報紙)掲載の文章を加筆修正したものです。

公演詳細

りゅーとぴあピアノ・リサイタルシリーズNo.46
谷 昂登 ピアノ・リサイタル

2023年5月13日(土)14:00開演
S席:4,000円、A席:3,000円、B席:2,000円

チケット好評発売中!

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